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フェリーニ&ニノ・ロータ研究〈魂のジュリエッタ〉 [作品研究]

フェリーニ&ロータ研究 今夜はこれです!
Giulietta degli spiriti  邦題「魂のジュリエッタ」(1965年制作)
フェリーニの初カラー撮影(しかも長編!!)作品です

Giulietta.jpeg

ここまで モノクロの初期の作品ばかり見てきましたので
あふれんばかりの総天然色に 最初は目が慣れませんでしたが・・・
徐々に 幻想的なフェリーニの「映像美」に引き込まれていったのでした

ロータの音楽も こんな難しい心理描写や 幻影の表現に 大きく貢献!
良家の奥様役のジュリエッタ・マシーナ 今度こそ(役の上で)幸せか?
と思いきや そうでもないんですね

見れば見るほど この人を幸せにしてあげたくなってしまいます
・・・なんて そんな事を思っている時点で
フェリーニ&ロータの 映像と音楽にやられちゃってますよね
もう降参です!(笑)

番鱒メモ(ネタ帳)です
フェリーニとジュリエッタ夫婦は この映画の撮影中に関係悪化し
別居(離婚?)し 別のパートナーがいた時もありますが 結果生涯連れ添って
ジュリエッタは 病気のフェリーニの最期を看取り 半年後に天に召されました

自分なりのまとめと解釈
定番の「海」「乱痴気パーティー」「美女」「不思議キャラ」はもれなく登場!
みんな本当にキャラが濃くて よくこれだけの役者さんを集めたな〜 と
平凡なジュリエッタ・マシーナが一番目立つのは 彼女に対する愛なのか?

主人公ジュリエッタが 浮気夫とどうなったかは 映画では描かれていませんが
霊媒師が出てきたり 妄想の世界の中で 幼少期の自分と対峙する場面もあり
今でいう所の「インナーチャイルド療法」とでも言いましょうか?
過去の囚われから解放された 清々しい顔で終わってよかったです

== 追 記 ===

映画監督の夫が 若い女優と浮気をする事が原因の ラストシーンになりますが
現実にも その若い女優を演じた美人女優さんとフェリーニとの関係が元で
離婚になってしまったということです(最終的には復縁しましたが)

今回の主役設定は メイドさんを雇っているような「良家の奥様」だったのですが 
登場する 実家の母や姉妹も パーティーに来ているご婦人方も
みな 当時のイタリアの最新モードファッション(?)に 身を包んでいます

小柄で清楚な感じのジュリエッタ・マシーナに それが似合わなかったのか
彼女が着用した フェリーニデザインによる 帽子やアジア風のドレスは
他のどんな美人やスタイルの良い女優とも 一線を画してました
 
Giulietta_Degli_Spiriti6.jpg

やっぱり私は フェリーニの彼女に対する「愛」だと 思うんですけどね・・・
 


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フェリーニ&ニノ・ロータ研究〈カビリアの夜〉 [作品研究]

昨夜に引き続いて 今夜も1本フェリーニの映画を見ました
1957年制作・公開の Le Notti di Cabiria 邦題「カビリアの夜」
先日パスタのレシピでお世話になった 妻のジュリエッタ・マシーナ主演です

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彼女の演じた娼婦 カビリアの人生が悲しすぎて 人ごとじゃない! 
崖のシーンでは 2時間ドラマの帝王が登場して助けない無情を感じつつ・・・
かろうじて「微笑」のシーンで Fineを迎えられて ホッとしました

解りやすくて 良い映画でした 
ロータらしく 劇中にかなりクラシック曲が ちりばめられていました
私のような クラシック畑の人が見ると そういう意味でも楽しめます







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フェリーニ&ニノ・ロータ研究〈青春群像〉 [作品研究]

フェリーニ&ニノ・ロータ作品の第3弾 
1953年に初公開された I Vitelloni 邦題「青春群像」のDVDを見ました。
フェリーニの故郷の港町が 舞台となっている作品です

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ネオレアリズモ的作品 と書いてありましたが・・・
戦後間もない(さらには内戦などを経た)イタリアに現れた社会問題や
現実を題材にとって 写実的にまとめたって感じでいいのかな?

徹底的に女性を口説く典型的イタリア人男性 良家のお堅いお父様
上流階級の可愛いお嬢様に すれたショーガール
同性愛者の旅一座の座長さん 色々なキャラクターの登場人物がいました

一番印象に残ったのは 鉄道員の男の子かな・・・
すっかりフェリーニにやられてしまった!
次の作品を見るのが さらに楽しみになってきました

これまでに マレットのために編曲した 映画メドレーは以下の通り

「Paris - Paris (通称パリパリ=パリを舞台にした映画2作品)
「愛のメドレー(通称愛のない愛のメドレー)」
「西部劇メドレー(西部劇7作品)」
「麗しのヘップバーンメドレー(オードリーヘップバーン出演作品まとめ)」
「チャップリンのモダンタイムズ」
「となりのトトロメドレー」
「ジブリメドレー」
「ほのぼのジブリメドレー(ほのぼのとした曲調のジブリ作品)」
「007ゴールデンヒットメドレー」

どれも 主演作品や監督作品を鑑賞&研究してから作りました
2012 年に作った007は 2ヶ月かけて全作品を見ました
思い出すと 壮絶な戦いでしたね〜
フェリーニ&ロータ作品も まだ先が長そうで怖い(笑)

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昼間は バミスタで個人練習をさせてもらいました
最近 マーク・フォード氏はじめ 世界で活躍するマリンバ奏者の演奏を
間近で聞く機会がありましたので 少し奏法の改善等

人生半世紀 芸歴30年 まだまだ進化する余地はあるようで・・・


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フェリーニ&ニノ・ロータ研究〈白い酋長〉 [作品研究]

この夏第1回目の熱中症予備軍につき サンバはお休みさせて頂きました
服を着たまま 日当りの良い閉め切った部屋で仮眠をしてしまい
また疲れていて なかなか目が覚めなかったのが原因です 
気温&天候が急変化するので みなさまもお気をつけくださいませ

夜になってやっと動けるようになったので 借りていたDVDを鑑賞
フェリーニの初(単独)監督作品 「白い酋長」です
そして ロータと組んだ第1作目の作品でもあります
 
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彼の作品には必ず登場するといっていい 海のシーン 見せ物興行の世界
イタリアの街並に 綺麗な女優さん 個性的な俳優さん
そして 後に「道」でジェルソミーナを演じた妻 ジュリエッタも登場しました

作風もコメディータッチですし 感情を揺さぶるようなシーンもなく
音楽的には 残るメロディーがありませんでしたが
さすがのニノ・ロータ 小舟のシーンなど 情景の音楽描写がすごく上手でした 

もう1本DVD借りているけど まだ頭がふわふわしているので 
水分をたくさんとって 強制就寝
明日までには 必ず直してみせます!
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フェリーニ&ニノ・ロータ研究〈甘い生活〉 [作品研究]

生活が少し落ちついてきたので また映画音楽研究をはじめました
今回の研究テーマは「フェリーニ & ニノ・ロータ」(壮大な旅だ〜!)
まだ寒い頃 名作「道」を3回見ましたが その続きですね

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主人公はハンサムなおじさまで ゴシップ新聞社の記者 マルチェロ
グレゴリーペックの演じた 「ローマの休日」の記者さんとは対極な感じ
作品では 彼のの仕事や私生活で行き会う いろんな人々を描いています
登場の仕方(最初のシーン)もスゴいですね!

画面に映し出される 1950年代後半のローマの街並も興味深いし
当時の上流階級のパーティーの様子 ブランド物らしいドレスにも着目しました
甘いというタイトル通り 綺麗な女性が次から次へと登場します

これはフェリーニの手法なのかもしれませんが(あまり映画は詳しくない)
断片的なシーン(マルチェロの取材や私生活)がいくつか集まったような作りで
説明がないので 発表の頃から物議をかもしている作品なんだそうです
 
一つ勉強になったのは「パパラッチ(追掛け取材カメラマン)」について
マルチェロの仕事仲間で パパラッツォというカメラマンが登場しますが
その役名が複数形になって パパラッツィになったんだそうです
さっそくネタ帳にメモですね!

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ancora una volta〈道〉  [作品研究]

いきなり本気モードです
もう一度「道」を見ました 今夜は字幕なしです
たぶんメドレーの完成までにはあと3回くらい見るに違いない!

ジェルソミーナは純朴で 本当に可愛いですね 
ザンパノを見てると 旅芸人のドキュメンタリーみたいに感じるから
きっと良い役者さんなんでしょう(あまり映画自体を見ないので他と比較ができず)

大人になってから見たフェリーニ映画の第1弾の感想として
モノクロの真骨頂である「光と影」をうまく使っているなと
夜のシーンの暗いオート3輪の荷台の中でも ラッパはいつも光っている!

かなり前に見たときに「なんて嫌な人だろう」と思った綱渡り芸人さんは
「この世の中には一つも不必要なものはない この石ころだってね」と
突然哲学者のような事を言ったりするんですね
この映画の大きなポイントなんですけど 全く記憶にありませんでした

星の数ほどいる音楽家のなかで 果たして自分の存在意義とは?
などと自問自答する あまり演奏の仕事のない冬の時期に
勇気づけられた作品でした

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図書館の前の梅 赤いのも咲いてきました




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フェリーニ&ニノ・ロータ研究〈道〉 [作品研究]

ついに始めてしまいました
今年の 映画音楽研究〈Fellini&Nino Rota作品〉
映画DVD鑑賞の第一弾はなんといってもコレでしょう!

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1954年制作の La Strada 邦題「道」
妻のジュリエッタ・マシーナ主演 いわずと知れたイタリア映画の名作です 
20年位前に見た時には よく理解できなかったけど 今回は見事に泣かされました

あれから仕事で イタリア・フランス・ドイツ・スイス・ブラジル
ヨーロッパ圏の方ともご一緒して 食事をしたりツアーとかもして
生活習慣とか 宗教とか 言葉とか 気質とかもわかってきました

イタリア語は 音楽用語からある程度想像できるうえ ポル語ともかなり似ていて
字幕を見なくても かなり理解できるようになってたので ビックリ!
ザンパノが海で「ジェルソミーナ」と呟く気持ちも わかる位は大人になった?

記憶に残る音楽のモティーフは ざっくりと3つほどありました
フェリーニとロータが どのようにして音楽をつけたか 事前学習しましたが
なるほどな〜 と感心してしまいました
決して音楽で聴衆の感情を煽るようなことはしないんですね

img012.jpg 

このカルテットのバストロンボーン奏者 アルミン・バッハマンさんが
Bass Trp.で吹く ジェルソミーナのテーマは最高です!(このCDには入ってませんけど)
マレットの「ニノ・ロータ メドレー」に入る事は間違いなしです!!
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je t'aime! 〈愛してるよ!を何回も…〉 [作品研究]

寒いです!
居室にエアコンはついているのですが、なぜか室温は10度ほど。
家の中でダウンコートを着ても指先や鼻の頭が冷たい今夜です。

クリップ式のミニ扇風機をつけたら、やと15度くらいになりました。
そんな中、先日銀座ヤマハで買って来たオペラのDVDの続きを鑑賞。
どんなんかな?と楽しみにしていた有名なバレエのシーンも・・・

2014011523220000.jpg 「!」

お衣装は・・・ 赤いフンドシですか?
大昔の先住民族の役なんですけど… 私には赤フンにしか見えません!!
踊りの内容は、やっぱり小さい子供には説明しにくい物みたいです。

主役のSさんとDさんは敵対する勢力の2人なわけで、
陥れるために誘惑するアリア(今回編曲する曲です)では
Dさんのお色気攻撃によってSさんが「je t'aime! (愛してるよ)」と。

何度も見返して、演技力のあるDomingoの「愛してるよ」を何度も聞いて
いい気分になったところで(私に言ってくれてるわけじゃないけど)鑑賞終了。
実生活でこんな言葉を言われる事はないんだろうな〜〜〜。

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サムソンとデリラ研究 [作品研究]

編曲の勉強の為にオペラのDVDを見ました。
サンサーンスの「サムソンとデリラ」です。
あまり内容を知らなかったのですが、民族と宗教の話なんですね。

舞台設定は紀元前1150年頃のパレスチナ。
ヘブライ人とペリシテ人との宗教がらみのお話です。
古代史に疎い私は「そ〜いう事だったんだ」とガッテン!ガッテン!

2013123023500001.jpg

さて、オペラの内容ですが、演出の方の好みでしょうか?
それともある程度時代考証をしての衣装だったのでしょうか?
なにか、ちょっとアジアチックです(あるいは日本っぽい)。

サムソンに言いよるデリラの服が、袖のない浴衣にしか見えないのは私の色眼鏡?
ペリシテ人の親分はセンスを持ったお殿様みたいだったし
王様は髪型も韓国時代劇に出てくる人みたいだった・・・

有名な「バッカナール」のシーンの裸ダンサーさんはふんどしだった!
蓑をつけていたセンターのダンサーさんは「なまはげ」さんみたいでした!!
良い子のみんながブラスバンドで演奏している曲はああいう内容だったんだ!!!

いろいろな発見があったわけですが、単一民族、島国で育った純日本人の私には、
なぜ、そう(異教徒との争い)なってしまうのか、よく理解できませんでした。
それがそのまま現在のパレスチナでの扮装につながっているのかと思うと
思う所がたくさんありました。

さあ、DVDも見たから編曲がんばりましょう!


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武満徹さんの想い出 [作品研究]

朝の音楽番組で、指揮者の佐渡裕氏とベルリンフィルのコンサートが放送されました。
5月の定期演奏会で、武満作品とショスタコービッチの5番を指揮をしたものです。
先日別のドキュメント番組も見ましたが、本当に素晴らしいコンサートでした。

今朝の放送では武満徹さんの「From me flows what you call time」を演奏。
打楽器アンサンブルと管弦楽の為に書かれた作品で、小沢征爾さん指揮のボストン響と
カナダのパーカッション・グループ「ネクサス」が初演したそうです。
今日もベルリンフィルの打楽器セクションのメンバーが熱演していました。

佐渡さんがインタビューで「ETやUFOとコンタクトする様な感じ」なんて言ってましたが、
他の作品にも「オリオン」とか「プレアデス」星や精霊みたいなタイトルの曲があり、
漠然と「武満さんは宇宙的な感覚の人だったのかもしれないな」なんて思いました。

武満徹さんというと音大生の頃に恥ずかしい思い出があるのですが・・・

打楽器の先生にチケットを頂いて(勉強のため)N響定期を聞きに行ったNHKホールで、
武満徹作品集というパンフレットの文字を見て「ぶまんてつ さんて何処の国の人?」と。
高校では日本現代音楽について習わなかったので、なんと武満さんを知らなかったのです。

そのチケットが招待席だったため、恐ろしい事にご本人がすぐ近くの席に座っていらして、
一緒に行った友達は「!!!」ご本人には聞こえなかったようですが冷や汗ものでした。
そんな私のプロオーケストラ(エキストラ)デビューも武満さんの作品でした。
「鳥は星形の庭に降りる」(1977年作)

話は変わって今日の夕食

umepasuta.jpg 今日も野菜食♪

梅とシソのパスタ、新じゃがのごま味噌炒め、人参のグラッセ、
冷や奴にカリカリじゃこ、わかめのサラダ、見事な野菜食。
最近なんだかあんまりお肉が食べたくないんです。
だんだんマクロビオティックぽくなってきました・・・




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